このブログでは、会社を解雇されてから労働審判で決着までの実体験を書いています。
この記事では僕の体験談として、会社から解雇通告を受けてからとった行動について記載しています。
すべての内容は下記記事から参照できます。
正社員なのに契約社員扱いでクビ通告されました
解雇から30日より前に正式な解雇通告をされました。解雇は30日前の通告が必要となります(労働基準法第20条)。
通告された時に「契約満了通知書」を渡されました。
その時の内容というのが、
という、どう見ても不採用通知の文章をちょっと変えただけの内容でした。
「試用期間の間は契約社員。だから解雇ではなく契約満了だ!」というのが社長の言い分です。
これを渡された次の日、出社直後に総務の女性に呼び出され「解雇理由証明書」を渡されました。
この総務の人は「解雇理由証明書を労働者に提示しなければならない(労働基準法第22条)」と知っていたようです。
これを弁護士さんに持って行こうとしましたが、受け取った直後に社長が現れ
「これは総務が勝手に作ったもので、君は契約社員なんだからこんなものは必要ない」
と、取り上げられて目の前で破られシュレッダーにかけられました。
ここから、会社側から執拗な恫喝が始まります。
解雇に同意するよう強要されました
解雇通告をされてから1週間後に社長に会議室に呼び出されました。
そして下の「契約満了同意書」が渡され、同意のサインを書いて提出するように求められました。

「契約終了に異議はありません」とあります。
弁護士さんから「会社からの書類にサインは絶対にしないでください!一度サインすると撤回できないので解雇に同意するといった書類にはサインしないでください!」
と言われてましたが、弁護士さんの警告は見事に的中しました。
もし弁護士さんに相談してなかったら適当にサインしたかもしれませんが、後から撤回ができないのでサインしたらアウトです。
もちろん内容には納得せず同意を拒否しましたが、拒否されたのが相当堪えかねたのか、顔を真っ赤にして大声で怒鳴り始めました。
そのときの社長の言動ですが、
・机をバンバンたたいて威圧
・「おまえは頭がおかしい」と何度も言ってくる
・「どうせ日頃からぼーっとして仕事してなかったんだろ?」 と推測で適当なことを言う
・上司を呼び出し「使えない」「会社にいる意味がない」 など二人がかりで人格否定にかかる
……これが出社後朝礼が行われた後、9:30から13:00までぶっ通しで続きました。
これ以後も解雇を巡って呼び出されると口癖のように「頭がおかしい!」と何度も何度も言われることになったりします。
3時間以上こんな感じなので気圧されそうになりましたが、この時ボイスレコーダーをスーツの内ポケットに入れており会話を録音していました。
録音ONになって胸の部分で熱をもっていたボイスレコーダーのおかげで「こっちは録音してるんだから何でも言ってこい」と自信をもつことができました。
ボイスレコーダーはマジでオススメです。
スーツのポケットにスッポリ収まりますし、証拠集めに使えるだけでなく、心の支えになってくれます。
ただ、録音しているということは、こちらがうっかり失言したりすればそれも残ってしまいます。
なので「そうですか(無関心そうに)」「わかりません」「サインはしません」など明言を避けてなるべく聞き流します。
結局その日は社長が折れ、翌日までにサインして提出するように言い渡されました。
解雇理由証明書を請求したらキレられました
翌日、出社後すぐに社長から会議室に呼び出され、同意書にサインするように再度求められました。
当然ですがサインはせず、逆に下の文章の書面を渡しました。
この内容が相当に気に入らなかったのか社長はブチ切れました。
「こっちの書類にサインせずなんで君の言う事に従う必要があるんだ!?君、頭おかしいわ!裁判とかで訴える気じゃないだろうな!?法律に則ってるんだから君はもうどうしようもない!なんでサインせずに抵抗するんだ!本っ当に頭おかしいわ!」
と人格否定されるようなこと含めて色々と言われました。
でも解雇理由証明書の発行に応じない以上『法律に則ってる』という内容は適当に言ってるだけだとすぐにわかりました(発行しないと30万円以下の罰金です)
この日も3時間近く会議室でサインを強要されましたが、余計なことを言わないでなんとか耐えます。
解放されるも土日を挟んだ次の出勤日に朝から呼び出されます。
「そんなに言うなら解雇でいいよ。解雇理由証明書も用意した。だからこの解雇理由証明書を受け取ったという書類にサインしなさい」
と言われ、下の内容の「解雇理由証明書受領書」を渡されました。

確かに受け取ったということを証明する内容にはなっています。
が…「解雇理由に納得し、解雇に異議はありません」と不要な文章があります。
これでサインすると「解雇に納得してる」とみなされてしまうので、サインは絶対にしてはいけないものでした。
「解雇に同意するという文書を削らない限りサインはしません」
と拒否すると、予想してましたが、社長はまたブチ切れました。
「用意させておいてなんでサインしないんだ!書いてある内容に思い当たることあるでしょ?だから納得しないとおかしいだろう!ほんっと君、頭おかしいわ!」
とやはりボロカスに言われ、サインしなかったことにより解雇理由証明書は貰えませんでした(発行しないと30万円以下の罰金です)。
この日も結局進展がないまま2時間ほど会議室でサインを強要され続けました。
さらに翌日、出社早々に呼び出されました。
これで朝から呼び出されるの4日目です。
社長もあきらめたのか、解雇に同意するといった文言が削除された「私は解雇理由証明書を受領しました」という一文だけの受領書をわたされました。
不利になるような文言がないのでサインして、解雇から2週間後に解雇理由証明書が発行されました。
この日は10分ほどで解放され、二度と社長から呼び出されることはなくなりました。
「解雇理由証明書」を要求するということは後々裁判などになるんじゃないかと勘ぐるようで、会社も粘ってきました。
あるいは、解雇理由証明書の発行義務を知らないかのどちらかだと思われます。
最後の出社日にやるべきこと
残っていた有給休暇を消化して最後の出社日を迎えます。
といっても、社員としてやらないといけないことは昼頃に保険証や社員バッヂを返却するということだけです。
ここで弁護士さんから頼まれたことがありました。
それは「会社に二度と戻れない」ということを会社側に言わせて録音すること。
弁護士さんが経験した例に、解雇されたにもかかわらず「解雇なんてしていない。勝手に出社しなくなっただけだ」と言ってきた事があったそうです。
解雇を言い渡した書類は発行されているので通るわけがないのですが、念のため録音しておくように頼まれました。
約1週間ぶりに出社してみると、社員用のドアのオートロックの番号が変わっており、会社に入れませんでした。
まだ僕は在籍扱いなのですが、完全に締め出された形になります。
仕方ないので来客用のインターホンを押して会社に入り、保険証と社員バッヂを返却しました。
録音を頼まれていた部分の会話内容というのが、
僕「ナンバーロックの番号が変わってましたけど、本当にこれで会社に入ることはできないんですね」
総務「そうですね。これが最後になりますね」
…というだけの内容でしたが、これで十分だそうです。
この日が会社に足を踏み入れた最後の日となりました。
弁護士さんに依頼している時点で会社と戦うつもりでしたが、このような締め出すような仕打ちを受けるとは思っていませんでした。
会社への憎悪は増していき、この憎しみは最後まで戦い抜く原動力になりました。
次の記事では、有給期間中に相談しに行った弁護士さんとのやりとりを書いています。