ハロー、おかえり同志。
このブログでは、会社を解雇されてから労働審判で決着までの実体験を書いています。
そして本記事では僕の体験談として、会社から解雇通告を受けた時の内容を詳しく記載しています。
すべての内容は下記記事から参照できます。
労働審判についての記事まとめ
契約社員扱いで期間満了を通告されました
解雇から30日より前に社長と専務に呼び出され、正式に通告をされました。
事前に自主退職を勧告されていたこともあり、電源をオンにしたボイスレコーダーをポケットに入れて準備も覚悟もできています。
ただその時に言われた内容が非常に気になるものでした。
役員以外には聞き取りしておらず主任など反対してくれた人はいたので”みんな”というのはウソです。
…しかし“社員として採用しない”ってどういうことだろう…?気になって聞き返します。
僕「解雇ということですよね、社員として採用しないってどういうことですか?」
社長「解雇ではない。契約期間満了で業務終了。解雇って言うのはあなたクビにしますよってこと。今は試用期間ですから解雇ではないです。30日より前に辞めてもいい。あなたに任せる。試用期間だから会社があなたがダメだと思えば終わりで、お互いに何もなかったことにしましょうと言うこと。契約期間満了で解雇ではないから」
確かに試用期間ではありますが、入社時に渡された労働契約書には「正社員」としっかり書かれおり、僕は既に正社員のはずなのです。
会社側はワザと正社員という待遇を無かったことにして話しているのか、契約書に書いたことを忘れているのか定かではありませんが、無茶苦茶すぎて混乱しています。
ここで専務に交代し、僕に非があったということを責めてきます。
専務「何度も注意うけてるでしょ。いろんなことでさ。なんどもやらかしてるんでしょ。なんか自分から行動起こした?なんで頑張らないの?あなた何も進捗ないでしょ?ミスして他の人が死んだらどうするの?手を抜いちゃいけないんだよ。あなたの欠陥だよ。仕事できないなりに頑張れば良いけど、ウソついたわけでしょ。馬鹿だな。社会人としてダメだ。指示通りのことやれない。勝手に自分の思い込みでやってるだけだ仕事はやくおわらせたいから」
かなりの勢いでまくし立ててきました。
嘘つき呼ばわりされたり、僕のミスで誰か死ぬとか言われましたが、具体的な内容はまったく言ってきません。
一度相づちをいれると、さらにまくし立てるように言ってきます。
専務「解雇されましたとなったらどこも雇ってくれないぞ。バカなんだから理解できないだろうけど。解雇になったら理由を聞くし、前の会社に電話で聞くし、会社がいらないよって言ったって事だから。雇用終了なら『どうして正社員になれなかったの?』って必ず聞いてくるから。今みたいに質疑応答もスムーズにできない。こういうのを見ると自分がやってるのがなんなのかわかってない。がむしゃらに一生懸命やってきたんだろうけど。指示を理解してないでわかったふりでしていたんだろ?教えて貰う立場なんだから理解できなきゃだめでしょ。世の中でやっていけないよ。指示通りにやってがんばっても成果なかったら居場所はないんだよ。前からがんばっていればよかったって振り返って思うだろうけどもう遅い。そんなやつに仕事まかせられないでしょ。あなたどう思う?でしょ?」
『質疑応答がスムーズにできない』と言ったり『あなたどう思う?』とか質問してくるわりに返答の間は与えられず、ひたすら言い続けて一人納得して話を進めていました。
今思えば、どんなミスが悪かったのかといった何も具体的なことを言われていませんが、社長も専務も直接現場を見ていないので、具体的な問題点を指摘できないのです。
本当ならここで割って入ってビシッと強く反論すれば良いのですが、情けないことにその勇気や気力はこの時点でありませんでした。
…というのも、この時の状況が下の絵のような感じでした。

手前に座ってるのが僕で、奥に居るのが社長と専務です。
周りは白い壁の狭い室内で他に味方してくれる人も助けてくれる人もいないこの状況下で、ひたすら自分が悪いということを責められ続けます。
二人で足りないなら、備え付けられた内線電話で他の社員を呼び出してさらに人数を増やせる状態です。
気力が無くなると同時に「自分はこんなにも迷惑をかける人間なのか…」「自分は社会不適合者なんだ…」と、どんどん自分を責めていきます。
耐えられたのは先に弁護士に相談して退路をなくしたことと、録音中のボイスレコーダーがポケットに入っていたからです。
証拠集めだけでなく“こっちは録音してるんだから何でも言ってこい”と、少し余裕ができます。
事実、スーツ内側のポケットで電源が入ったボイスレコーダーが発する熱を肌で感じることで、心の支えになりました。
それでも、退路を断ってやるしかない状況に追い込まれても、身を守る道具があっても、
「これ以上関わりたくない!早くこの追い込まれ続ける状況から逃れたい!」
と、ずっと思っていました。本当に辛かった。
専務がひとしきり責め終えると、改めて社長から退職勧告されます。
社長「次の会社に行くときに試用期間満了で退職しましたと言うのと自分から辞めましたというのは扱いが違う。経歴書見たときに。そうすると自己都合ならいいかなと思ってる。試用期間満了なら試用期間乗り切れなかったからスキル低いんだと思われる。転職するのも厳しい。だから自分から辞めていく方がいいんじゃないか」
今度は、自分から辞めないと転職にも影響が出てくると脅しをかけてきます。
1時間ほどその日はこれで終わりで、自分から辞めるか、会社から辞めさせるか考えてくるように言われ「契約満了通知書」を渡されました。
という、どう見ても不採用通知の文章をちょっと変えただけの内容でした。
…本当に自分が舐められてると痛感しました。本当に悔しかった。
ちなみに、記事中の発言などは可能な限り言ったこと言われたことを正確に記述しています。
前述の通りボイスレコーダーがポケットに入っており、その時に隠し録りした音声を聞きながら本記事を執筆しております。
少々…どころか、とても長いですが、会社がどれだけ追い詰めにかかってくるか感じ取っていただければ幸いです。
記事執筆にあたり録音を聞き直していますが、ファイル名には日付も録音した時の時間も残っています。
出勤してすぐPCを立ち上げて同僚に挨拶して、この日もいつものようにおなかの弱い同僚がトイレに行っていたとか、何気ない同僚との会話から色々なことを克明に思い出せてしまいます。
数年前の出来事で、とうに終わったことなのに録音を聞いていて緊張のあまり手が冷えていくのを感じます。本当に苦しい。
解雇に同意するよう強要されました
解雇通告をされてから1週間後に専務に会議室に呼び出されました。
そして下の内容の「契約満了同意書」が渡され、同意のサインを書いて提出するように求められました。

「契約終了に異議はありません」とあります。
しかし事前に弁護士さんから「一度サインすると撤回できないので解雇に同意するといった会社からの書類は絶対にサインしないでください!」と言われてました。
この警告は見事に的中しました…早めに弁護士さんに相談してなかったら適当にサインしたかもしれません。
もちろん解雇にも、ましてや契約社員として契約満了で終わりということに同意できるわけがないので、サインせずに突き返します。
僕「いただいた同意書ですが、今回は同意退職ではないのでサインはできません」
専務「サインしないってどこが気に入らないのか?拘ってるのか?」
僕「会社からの解雇通知には私は同意していませんよね?」
専務「したら『解雇に同意します』にして、契約終了の部分とっちゃうか。解雇にしてやるよ?退職じゃなくて。それでいいのか?契約終了って言葉じゃなくて解雇って言葉にして、解雇と処理して。『解雇同意書』にすれば納得するのか君は?」
僕「解雇にした場合は通知書ですね。それは…同意書にはならないですよね」
文字に起こしてみると『同意していません』と言った直後に『解雇に同意しますと書き直した書類を作る』と言ってくるあたり、恐ろしいほど会話が成立していません。
専務には会話する気はなく、とにかく『解雇に同意した』という証拠を残させる方向に無理矢理持って行こうとしています。
専務「今回の件ってさ、試用終了なんだよあんたはな。それで、それで、なんかあんの?君に対して、離職票って作るでしょ。でもあれあくまでね、会社都合なんだよ。書面上解雇なんだよ。失業の書類ってのは本人が辞めたいっていうか会社都合の2つしかないんだよね。解雇なんだよね。雇用保険の書類。あなたがうける言葉まったく解雇と同じ扱いで処理されていくんだよね。コレ作ったのは君の将来考えて。履歴書とかに解雇って言葉使うのと、履歴書となれば試用期間満了で退職って言葉で書けるんだよ。なんで解雇に拘るの?」
なぜか『解雇扱いにしてほしい』と思われていますが、そんなことは一言も言っていません。
この部分は重要なので、自分から辞めるわけではなく同意しないことを言います。
僕「解雇に拘るんではなくて問題なのは”同意”という部分です。少なくとも僕から辞めても良いですって言ったわけでは…」
専務「てかね、最初入るときに約束したよね。試用期間てこういうもんだよ。あなたがんばらないとだめなんだよ。あなたのがんばりはどうなの?あなた一方的に言ってくるけど、あなたはどうなの。あなたのがんばりにたいして、試用期間だから君はもうおわりって話はしたよね。あなたには一切の非がないの?」
僕「いやそういうわけでは…」
専務「したらなんなのさ」
僕「あの、少なくとも同意していないし本採用を見送る理由もですね…」
専務「それは納得しているんでしょ?指示したこともできなかったし、能力たりないし」
納得はしていない。納得したなんて一言も言っていない。
僕「指示したことをやらなかったってどういうことですか?どの件ですか?」
専務「何度も説明する必要ある?1回伝えたことを何度も聞いてくるって当てはまってるんだよこれに!!!俺朝まで喋ったっていいんだぞ?!!!仕様書を書き換えたり…あと、ソース書き換えたり…偽装行為だよな?勝手に。それで試用期間で辞めて貰うって話だったけど、納得できてないの?1回ならまだしも何回もやっていいことだとおもってるのか?しかも短期間で。良いと思うのか?うちの会社でなにしてくれるの?遊びじゃないんだよ、適当なことやったら信用なくなっちゃうんだよ?そんな人を雇えるか?あなた経営者だったらどう思う?どう思うんですか?あなたなんて必要ないでしょ?うちだってお金払ってるわけでしょ?あなたのリカバリーするのにみんな残業してるんだよ?違いますか?あなた考えたこと報告できてなかったでしょ?何か忘れたまま帰ったことって一度はあったでしょ?それ納得できないの?1000回は説明したでしょ?それで納得できてないの?同じ事を繰り返すから改善の見込みはないよ。2回3回やってるでしょ?いろんなことで何回も遅れてるでしょ?遅れてるんでしょ?なんか環境作らないで帰ったとか何回もあるんでしょ?(何の環境を指して言ってるのかわからない)社会人としてモラルがないんじゃないか?そういうのって。なんかこじつけで言ってるようにしか聞こえないんだよな。(何も言ってない)また大きなミスするんでしょ?他で雇ってくれるところあるだろうから、そこでがんばりなさいって話さ。だから解雇してやるから。解雇に拘るんだろ?事務的処理は紙出すしかないんだよ。だから何もかわらないんだよ」
ものすごく長い間質問攻めしながら詰めてきましたが、この間返答を挟む余地が一切与えられません。
チームは僕と部長しかおらず、部長はプログラムがわからないため作業しているのは自分一人で、リカバリーする人は他にいません。
仕様書通りにソースを書き換えることが業務内容で、部長の指示によるもので勝手にやったわけではないです。
そこで仕様書通りの動作をしなかった部分があったが、上司への確認段階で反映はされていない状況です(データベース用語を使うなら『コミットしていない』)。
『何か忘れたまま帰ったこと』がなんなのかとか、何を1000回も説明したのかとか具体的な内容を一切言ってこないので専務が全然業務を把握してないことがわかります。
この間ボールペンをカチカチしたり、空のペットボトルで机を叩いたり、ひたすら威圧してきます。
反論や回答を言う時間は与えられず、何を言っても聞き入れて貰えることはなく、何を言っても無駄だという諦めの気持ちしかありません。
……このようなやりとちが出社後朝礼が行われた後、9:30から13:00までぶっ通しで続きました。
専務「同意書渡しとくんで夕方まで出して。いい加減現実を受け止めて次の道に進んでくれや」
と、とりあえず解放されました。
前述の通り録音を聞きなおしながら書いていますが、自分のろれつがだんだん回らなくなっていき、最後の方は無言になって完全に相手の言っている事への理解を諦めていました。
解雇理由証明書を請求したら何日も詰められました
夕方になりましたが、当然サインして提出するつもりはありません。
午前中はひたすら解雇に同意するように迫られており言う暇はありませんでしたが、解雇理由証明書を発行してもらう必要があります。
解雇を言い渡されたのか、どういった理由で解雇したのかを明確にすることで証拠品となります。
後で「解雇なんて言ってない」って会社が主張してくるケースもあるらしいので、書面としてきちんと発行してもらいましょう。
ただ…わかってはいましたが、請求しても素直に発行してもらえませんでした。
僕「いただいた同意書ですが、今回は同意退職ではないのでサインはできません。解雇であれば同意書ではなく解雇理由証明書を発行してください」
専務「これですよ。会社によって様式は違うけど、試用期間なんだからこれでいいんですよ。理由も口頭で説明したんだから。何を求めてるのか、これ理由だよ?そうじゃないのか?」
と、同意書を指して言ってきます。

同意書には「契約終了に同意します。これに意義はありません」という文のみで理由はどこにも書いていません。
あまりにも訳がわからず聞き返しました。
僕「これが理由になるんですか?」
専務「そうだよ。うん、なにを求めてるのさ。正社員にしない理由はこうだよってことだけど違うのかな?他に何が必要?」
僕「解雇理由証明書が欲しいのですが、これは通知書ですよね?」
専務「だって、会社から通知してるんですよこれ。なんで受け取れないんですか?受け取れない理由はなんなんですか?解雇理由を通知してないからってこと?これ理由してないか?なんか矛盾してないか?紙でしょこれ?理由書いてある。何を期待してるのあなたは。これしか出しません。これは通知しました。受け取ってください。あなたが言ってるフォーマットがどうなのかわからないけど…遡って何回説明しないといけないかわからないけど、あなたは正社員にしないから終了しますよってことなんだよ。わかります?」
僕「それはわかりました。これが会社から出た解雇理由書ですか?」
専務「試用期間の満了による解雇の証明書です。わからないかな?何回も何回も説明しないとわからないから説明しないといけない?あなたは終わりですよ。試用期間なんだから期待に応えられなかったら終わりって言ったでしょ?納得したでしょ?違うんですか?どうなんだ?何を書いてほしいのさ?ねえ?何を書いて貰いたいの?あなたが好きなこと書いて貰えるわけじゃないんだよ?」
僕「実際にどの就業規則に違反したのか、どういったミスが原因であるとか明確に記してください。」
専務「それは出しませんさっき口頭で説明しました。それは口頭でもいいことになっているんです。あなたがやったことに対しては口頭で説明しました。判例もあります。それではダメなんですか?口頭では良いことになっているんです。さっき納得したでしょ?何回説明しないといけないの?納得したならいいでしょ。何を書けば良いの。これしか出さない。説明した。何回も口頭で何回も」
正直、すんなり発行に応じてくれないことは予想してましたが、同時に「しめた!」とも思いました。
労働基準法第22条に”使用者は解雇理由証明書を求められた場合、速やかに発行しなければならない”と、定められております。
この時録音していたので「解雇理由証明書を出しません」とハッキリと言った法律違反の証拠が残りました。判例があるのもハッタリでしょう。
証拠ができたのでちょっとだけ心に余裕ができましたが、それだけでは終わりません。専務の威圧はまだ続きます。
専務「あなたはちょっと頭がおかしいんだよ。一回じゃわからない、何回も説明させる。それで解雇になったんでしょ。ここでも繰り返すのか。さっきメモとればよかっただろ。それでいいだろ。なんでいちいち会社が全部ださないといけないんだこんなの。何回も分かりましたって言ってることだから」
僕「申し訳ないですが発行して頂けないと…」
専務「申し訳ないじゃ済まさないぞ。会社出すのはこれで、あとは出しません。君という人間よくわからない。あなたは納得したはずです。納得しませんでしたか?それでいいんじゃないんですか?お前何を求めてるんだ、言ってみ?なにが必要なの?理由を出せないわけじゃない、出してるんだって。細かく説明は何回もした。営業妨害してるのか?これだけの理由じゃ足りないのか?あなたが頑張らなかっただけで期待に応えなかったあなたが悪いんでしょ?受け取りましたってサイン書けば良いんだよ。文面だけみたらそうでしょ?何回も説明してるんだから…」
僕「はぁ、わかりました。でも同意ではなく『受け取りました』という文面のみにしてください」
専務「ダメだ。なんでもかんでも好きに変えて貰えるとおもうな。なんか君おかしくないか?次から次へとヘリクツ言ってきてさ。したらいつ出してくれるんですか?今日出せない理由はなんですか?同意しないってことでしょ?違うんですか?同意しないって事かい?これの何に同意できないって話をしてください?あなたが同意しなくたってあなたは終わりなんだよ。あなたの勝手でしょ?違うのかな?俺間違ったこと言ってるのかな?納得してないって事か?あなたは解雇されることに納得してないかもしれないけど、私や社長は試用期間で終わりって話は言ったでしょ?それだけなんですよ。深く考えないでよ。理由は口頭で説明しました。それ以上はなにもありません。以上です。明日までに書いてきて。出せない理由は書面で明日理由を書いて持ってきて。持ってきても受け付けるかどうかわからないけど」
途中からは何を言っても無駄だし下手な事は言えないので無言になっていました。
「納得したでしょ?」「何回説明しないといけないの?」の繰り返しで話を前に進めてくれないまま、退社時間から1時間半ぐらいやりとりが続きました。
翌日、出社後すぐに専務に会議室に呼び出されたので、同意書にサインはせず、言われたとおりに下の文章の書面を渡しました。
控えを取っておき、解雇理由証明書を請求したことを記録しておきます。
この内容が相当に気に入らなかったのか専務はまた威圧的になります。
専務「解雇理由書ってほしいの?よこせってなんでなの?1つ1つ説明する必要があるの?コレ(同意書)書けない理由なんでなの?あんた自分のこと正社員だと思ってたの?てか実際さ、なんで書けないの?納得するんでしょ?会社が見込みないって判断したんだよ?それは納得してくれるんでしょ?社会通念的にあんた言ってることはおかしいとおもうけどね」
僕「そうですか」
専務「なんか自分本位に考えることやめたほうがいいと思うけどね。なんか、考え方すごいズレてるぞ。説明したでしょ?説明したよね?トライアル雇用終わるときに、おまえの今後を期待して頑張って欲しかったんだよね。社長自らがんばれよって言ったのになんで頑張らないの。新人教育やったよね?野放しにしなかったよね?会社としてすごい投資したんだけどね。すごい損害なんだよ。あなたタダで働かしたわけじゃないんだから」
僕「そうですか」
専務「あなた意見の相違があるみたいなこと言ってるけど、ないからな?あなたの心のなかに入ってる言葉だけでしょ?改善できないでしょ?ふっ、どうなんだろうね。そのへん自信あるのかい?じゃあ他で活かしなさいよ。うちの会社で注意したことってのはね。あんたの悪いところだからね、直さなかったらダメだと思うよ。自分で改善できたと思うんだったら大間違いだよ。あなたのキャリアのステップにならない」
僕「そうですか」
専務「社長自らがんばれよって言ったのになんで頑張らないの。ソースの改ざんとか、仕様書の勝手な書き換えもしたし、なんでそんなことしたのって俺からしたら理解できないよ。おまえの感覚はおかしいぞ。あなたがやった成果はゼロだよね。もう一回検証し直さないといけないよね?こういうの全部そういう風にやってたって内容ほしいの?」
重ねて言いますが仕様書の書き換えはしていないし、ソース改変は上司命令で、確認してもらっているので勝手にやったわけではないです。
もう何を言ってもダメだという諦めから、なるべく「そうですか」と流す事か無言で通しました。
録音している以上、自分の言うことも記録されているので、相手の言っていることを肯定したり不用意なことは言えませんからね…
僕「こういった理由で解雇しましたということを具体的に書いた書類をいただければという話です」
専務「具体的になんて書かない。あんたがやらかしたこと全部書けば良いの?あなた解雇じゃないんだよ?試用期間満了でしょ?自分がなんか不当に解雇されてるなんておもってない?わかる?解雇なんだよ?自分を美化してないか?」
解雇なのか満了なのかどっちだよ。
専務「解雇理由証明書ってのを発行すれば受領しましたってことを書いてくれるんだよな?」
僕「内容見てからです」
専務「書いてくれなきゃ困るんだけどさ、発行するんだから。ウソ書かない限りそれ真実じゃないの?」
僕「そうですか」
専務「時間長引かせるなよ。納得するかどうかってのはあなた自信の問題でしょ。一方的なあなたの思いだけを伝えようとしてるだけじゃないの?あなた王様か?解雇理由書を受領して同意しましたって文書になるからな?それは書いてくれるんだよね?」
僕「ですから中身が分からないのでなんとも言えないです」
専務「お前おかしいやつだな。あんたがやったことを箇条書きでやったことを何行か書けばいいだけだろ?それ書いた場合納得できないの?ねぇ。週報が度々遅れるとか。偽りの報告をしたとか、違います?必要なロジックをコメントアウトしたんだろ?そういうことを書くだけじゃないの?ウソは書かないよ。それで受領には同意はするんだよね?」
僕「受領には同意します」
専務「内容にも同意しないとだめだよ?おまえそれで1週間かけるのはやめろよ?その場で同意しろよ?そんな1時間も2時間もかかる文書じゃないんだから読み上げるのに。今口頭で説明したことしかかかないから。そこでまた同意しないとか言わないでよ?ほんと君は変わった人だね??そんなペラペラペラペラ書かれた文書をハローワークに届けて貰いたいの?それでいいのか?去り際を考えなさいよ」
この日も始業から1時間半はこんな感じで話が進まないまま威圧されつづけました。
そして土日を挟んで次の出社日。
三度専務に朝礼後に呼び出され、解雇理由証明書と下の内容の「解雇承諾書」を机の上に出してきました。

タイトルが解雇を受け入れるような内容に変わり、悪化しています。
加えて「解雇理由に納得し、解雇に異議はありません」という内容も残ったままです。
専務「これに対して、受領しましたと、解雇理由に納得し意義はありません」
僕「解雇承諾書ですか!?これ(『解雇理由納得した』という部分)書く必要ありますか?」
びっくりして内容を確認しました。
どうやら、解雇理由証明書と引き換えに『解雇に意義はない』という内容にサインをさせるつもりのようでした。
専務「あります。納得できないの?これは通達ではなく中身についてのお話しです。書いてあるでしょ?これウソ書いてある?事実なんだから」
僕「いや、『解雇承諾書』で『解雇理由に納得した』という記述がある以上サインできません」
専務「あなた日本語分かる?証明書つくりました。これを受領したことと納得したことをサインしてくださいってこと。サイン書いて貰うっていったでしょ先週」
僕「内容見てからですって言いました」
専務「あなた社会人として通用しないんじゃないの?これ下げていい?受領しないんでしょ?不思議な人だね?なんかさ、これに書いてあるでしょ?言ったことと同じようなことがね。これに対して、書けば終わりなんですよ。それだけなんですけどなんか違うことばっかり言ってる気がするんだけど。だったら、お前なんだったらサインしてくれるのさこれに対してさ!!!(机叩く)」
僕「労働者からの請求に応じて解雇理由証明書を発行する義務があります。厚労省に確認しました」
ここで確認した先というのは厚生労働省の「労働条件相談ほっとライン」です。
専務「義務ってなんなの。あなたの義務ってなんなの?同意しない義務なんてあるの?あなたさ、うちの会社の社員なんだよね。うちのルールに従いなさいよ。おかしな人だね。これもさ、あなたが欲しいって言ったんだけど、口頭で細かく説明してればいいって判例があるんだよね。裁判所の判例が」
僕「そうですか」
専務「同意書出さない義務ってなにあるの?出さなくてもいい義務って何をもって言ってるの?」
僕「出す必要がないってそれだけです」
専務「誰の考えだよ」
僕「厚生労働省です」
専務「なんの厚生労働省なの?」
僕「なんのって…厚生労働省ですよ」
専務「だから厚生労働省ってなにさ!!」
こうして文字に起こすと、厚生労働省が何なのか理解しようともしていないことがわかります。
端から見れば支離滅裂すぎて笑えるかもしれませんが、立場を利用して無茶苦茶言って追い込んで来られると二の句が継げないです。言われてる側も混乱してきます。
僕「厚生労働省の『労働条件相談ほっとライン』です。連絡先こちらなので確認してみてください」
専務「この前言われたから全部書き換えたのになんで延ばすかね…はぁ…」
と、専務は僕に渡すはずだった証明書を取り上げて自分の鞄にしまい始めます。
僕「解雇理由証明書は渡さないということでしょうか?」
専務「渡さないなんて言ってないだろ!!お前が勝手にサインしないだけだろ。厚労省がなんとかって理由で受領の証明を出さなくていいって証明してください」
僕「なぜでしょう?」
専務「うちの会社のルールでは出さないといけないってことになってるんです。あなたのルールではないです。会社でルール作ったんです。なんで必要無いんですか?」
僕「出す必要があるという法律が…」
専務「法律より前に会社のルールだよ。わかる?俺の言ってることおかしい?なんで出さないって言い張るんだ?何でも済むんだなできませんできませんって。なんで会社入ったの?お前必要無かったな。全部自分の都合なんだな。そういうとこもダメなんじゃないか?自分の好きな仕事ばっかりやろうとするんでしょ?自分の嫌いなことはやりたくないって。まあいいや話してもらちがあかない」
僕「証明書の方はどうしますか?」
聞きましたが、専務は僕を無視して去って行きました。何か言ってましたが、扉を強く閉める音で聞き取れませんでした。
10分ぐらいしても戻ってこなかったので、そのまま業務に戻り、この日は何も言われませんでした。
で、翌日も朝礼後にすぐに呼び出されます。朝から呼び出されるの4日目です。
専務「解雇理由書を受領しましたってだけにしといたから。これでいいでしょ?」
僕「はい、これなら問題無いですのでサインします」
専務「じゃ、これで終わりでいいよ」
4日ともなると諦めたのか、伝えた労働相談ホットラインに聞いたのか定かではありませんが、専務が折れたようです。
「解雇理由証明書受領書」というタイトルで、解雇に同意するといった文言が削除された「私は解雇理由証明書を受領しました」という一文だけの受領書をわたされました。
今回は不利になるような文言がないのでサインして、解雇から2週間後にようやく解雇理由証明書を渡されました。
この日は3分ほどで解放され、退職まで専務と話すことも、呼び出されることもなくなりました。
解雇理由証明書を請求したことで後々裁判などになるんじゃないかと勘ぐったのか、本当に何も知らないで感情にまかせてきたのかは定かではありませんが、会社はかなり粘ってきました。
こうして最後まで抵抗しましたが、連日のように狭く窓のない部屋で能力が低いことを責められ続け、強く反抗する気は薄れていきました。
狭い部屋で「お前は何の役にも立たない。お前は頭がおかしい。俺の時間をこれ以上使わせるな」と言い聞かされていると「自分が無能なせい。解雇されて当然だ」というのが頭をよぎります。
今にして思えば立場を利用した威圧による洗脳です、立場を利用した威圧の効果は録音を聞いていても吐きそうになります。
自分が悪かったと折れた方がどんなに楽だろうか…先に弁護士に相談しており、サインがダメであると厳命されていたことで耐えましたが、本当に辛かった…
最後の出社日にやるべきこと
残っていた有給休暇を消化して最後の出社日を迎えます。
といっても、社員としてやらないといけないことは昼頃に保険証や社員バッヂを返却するということだけです。
ここで弁護士さんから頼まれたことがありました。
それは「会社に二度と戻れない」ということを会社側に言わせて録音すること。
弁護士さんが経験した例に、解雇されたにもかかわらず「解雇なんてしていない。勝手に出社しなくなっただけだ」と言ってきた事があったそうです。
解雇を言い渡した書類は発行されているので通るわけがないのですが、念のため録音しておくように頼まれました。
約1週間ぶりに出社してみると、社員用のドアのオートロックの番号が変わっており、会社に入れませんでした。
まだ僕は在籍扱いなのですが、完全に締め出された形になります。
仕方ないので来客用のインターホンを押して会社に入り、保険証と社員バッヂを返却しました。
録音を頼まれていた部分の会話内容というのが、
僕「ナンバーロックの番号が変わってましたけど、本当にこれで会社に入ることはできないんですね」
総務「そうですね。これが最後になりますね」
…というだけの内容でしたが、これで十分だそうです。
この日が会社に足を踏み入れた最後の日となりました。
弁護士さんに依頼している時点で会社と戦うつもりでしたが、このような締め出すような仕打ちを受けるとは思っていませんでした。
非常に長くなりました。次の記事では、有給期間中に相談しに行った弁護士さんとのやりとりを書いています。
社長「当社で力を発揮できる人材ではないことをみんな言ってますから。試用期間で辞めてもらいます。社員として採用しません」