[労働審判体験記:8]札幌地方裁判所と労働審判室の中身

ハロー、おかえり同士。

このブログでは、会社を解雇されてから労働審判で決着までの実体験を書いています。

この記事では裁判所内や労働審判室の中身や始まり方がを記載しています。

すべての内容は下記記事から参照できます。

前述のとおり、本記事は労働審判がどんな形で始まるかを書いています。

労働審判という制度そのものについて詳しく知りたい場合は、下の記事の『労働審判をオススメする理由』を参考にしてください。

裁判所に行きました

労働審判は大通公園沿いの札幌高等・地方裁判所合同庁舎で行われました。

人生で一度も入ることのない人の方が多いであろう裁判所、逆転裁判とか好きだったので傍聴してみたいと思うことはありました。

…でも、まさか自分が当事者として入ることになろうとは思ってもいませんでした。

裁判所に入ると手荷物検査が実施されています。

空港の搭乗口にあるような金属探知機に通されて、危険物を持っていないか確認されました。

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こんな感じのやつです。

手荷物検査や身体検査を終えたものの到着が早すぎたようで、合流場所を探すついでに控え室の場所などを下見していました。

労働審判室に入りました

控え室に通されてから10分ほどしたら係官の人が出欠の確認にやってきて、程なく労働審判室に通されました。

ちなみに労働審判室は2階の東の一番端側にあります(外から見るとこの部屋)。

労働審判室の内部はこんな感じです。

左側3つの席は僕を中心に弁護士2人、右側手前4席が会社側の弁護士2人と専務と部長。中央の3つの席は裁判官を中心とした労働審判委員会の3人が座りました。

事前に労働審判について調べた時には「会議室のような場所で行われる」ということが各所で書かれていましたが、確かに少し広めの会議室といったところです。

…しかし、ここが会議室ではないことは、入り口からはっきりわかります。

柵と傍聴席がある……!

会議室に柵と、会議を眺める席がたくさんある(しかも誰もいない)という、ものすごい違和感がある光景です。

労働審判は原則非公開なのに何故傍聴席があるんだ?と不思議に思い、後から電話で札幌地裁に聞きました。

これはこの部屋を民事訴訟でも使う場合があるためと、労働者が一人で入れない事情(重度の鬱病で話せないなど)がある場合に家族などが座るためにあるそうです。

労働審判の参加者が集まりました

僕と弁護士さん2人の労働者側が通されて間もなく、会社側の弁護士2人と専務と部長が入って来て、向かい合う形で座りました。

社長が来るかと思いきや、専務でした…連日何時間も解雇に同意するように迫ってきた専務です(この時の内容は下の記事を参照のこと)。

再び相まみえたことで「しっかり仕返しはさせてもらう!」「また専務と対峙することになるのか…」という相反する2つの感情がうごめきます。

お互い知ってる顔ということもあり目を合わせようとせず、緊張と気まずさは最高潮に達しています。

相手の弁護士は2人とも男性で、専務の隣には経験豊富そうな中年の人が座り、その隣の弁護士は当時24歳の僕より少し年上ぐらいの若い人です。

着席から数分後、労働審判委員会の3人が入って来ました。

審判員の特徴ですが、このような人たちでした。

  • 労働者側はスーツに作業着を羽織ったラフで柔和な印象を受ける人
  • 会社側は紺色のスーツを締めて、表情もから厳そうなな人
  • 裁判長は黒スーツで会社側同様に厳しそうな人

入ってきた瞬間その場にいた全員が起立し、頭を下げます。

事前にこのことを聞かされて居なかったので、周りが立ち上がったのを見て慌てて立ち上がりました。

労働審判委員会の皆さんが定位置につくと裁判長が

「これより第1回○○、○○号労働審判を開始します」

と宣言し、全員が着席します(僕が申し立てたものと、会社から申し立てられた審判の2つの労働審判があったため、2つの番号が読み上げられました)。

これから労働審判が始まります。下の記事に1回目の審判の内容を書いています。