【超注意】Windowsの海賊版がMicrosoft公式でも区別できなくなった件

AmazonのマーケットプレイスやYahooショッピングを見ると、明らかに怪しすぎる価格帯でOfficeやWindows10が販売されています。

いつぞやは3000円ほどだったのが半額に。そのうち10円で売られるようになったりして。

製品について質問することができるフォームがあるらしいですが、ストアから回答してるときの日本語がやっぱりヘンだったりします。

やっぱ中国系なのかねぇ?

んなもんで、過去に「Windowsを”現実的に”安く買う方法」というDSP版を紹介した記事を書きました。

正規品のWindows 10 のプロダクトキーを”現実的な値段で”安く手に入れる方法

この方法だと正規品で安く買えます。

…が、Amazonで買う時はちょっと注意した方がいいかもしれません。

っつーのもレビューみたら

使えないプロダクトキーが貼られていた

ってケースがあったらしいんですよ。

no-image

日本語がヘンだったり見分けつくもんじゃないの?

no-image

値段もアホみたいに安くないし、本物と見た目なにも変わらないんだよね…



Microsoftが海賊版か見分けてくれなくなった

以前であればMicrosoftのサポートでは、お客さんが持ってる製品がなんなのか確認するためプロダクトキーを聞いていました。

正確な製品名をわかってない人も多いので、申告してきたプロダクトキーから製品名を調べれば一発で製品名がわかって案内もスムーズです。

この段階で不正に流出している製品をつかっている…なんてこともプロダクトキーがわかれば判別できました。

ところが最近になって案内が変わったようで

プロダクトキーは確認できない

というルールになったようなのです。

今年の3月に窓口までプロダクトキーを伝えて正規品であることを確認しました。

で、今回Amazonで使えない製品が売られてことを知り、気になって改めて確認してもらおうとしました。

no-image

Windows10 DSP版の非正規品が出回っているようです。これから伝えるプロダクトキーが正規品か確認してもらえませんか?

と、プロダクトキーを入力します。

すると帰ってきた返答が

no-image

まことに恐縮でございますが、プロダクトキーから情報を確認しお伝えすることができません

…は?

じゃあ海賊版とかどうやって判断すんの?

この時点でびっくり。

それでは、海賊版か見分けるにはどうしたらよいのかというと、回答は

エラーがでなければ正規品

というお粗末すぎるものでした。

具体的には設定画面から「更新とセキュリティ」を開いて

「ライセンス認証」の項目から赤丸で囲った部分が

Windows は、Microsoftアカウントにリンクされたデジタルライセンスによってライセンス認証されています

と表示されていればOK…らしい。

加えてWindowsのバージョン情報を確認してWindows10が最新のバージョンであれば正常とのこと。

([Windowsキー]と[R]を同時押しすると「ファイル名を指定して実行」が出るので「winvar」と入力してOKを押すと表示される)

こんな感じで表示されます。非正規品だとアップデートできないから、この段階で怪しいかもって判断するわけですな。

しかし、この方法でわかるのは正規品かどうかではなくライセンス認証されているかどうかまで。

海賊版買ってどんな風に使うのか書いてたブログを見たことあるんですが、ライセンス認証をすり抜ける方法がメールで通知されるらしい。

このテの海賊版で一番出回るのが「ボリュームライセンス」と呼ばれる法人向けの契約形態(買い切り商品じゃないのがミソ)。

これは複数台のPCで法人向けに「2年(or3年)ごとにプロダクトキーを更新する」という手続きがとられます。

なので知らずに海賊版を使ってた場合

数年後にいきなり使えなくなります

そしてショップは返品を受け付けないことが多い。Amazonのマーケットプレイスですら購入後の保証は30日以内です。

そしてマイクロソフトによれば「海賊版を手にしてしまってもエラーメッセージが出るまで正規品かどうか判断できない」とのこと。

もしエラーが出たのが購入から30日過ぎてしまった場合

泣き寝入り確定

…といって窓口の人を責めてはいけません。



Microsoftのサポート窓口側の事情

Microsoftの窓口での個人情報の取り扱いルールはコロコロ変わります。

例を挙げると数年前、Officeを紐付けたアカウントを忘れた場合、プロダクトキーを担当者に伝えればどのアカウントについているか教えてもらえました。

この措置は日本独自で行っていたようで、途中からMicrosoftから窓口(NTTなどのコルセン業務をやってる会社が下請け)まで

個人情報の取り扱いを世界で統一するからな

と通達され、プロダクトキーを申告されてもアカウントを伝えることは禁止になりました。

ところが、アカウントを忘れてOfficeが使えないという苦情が殺到したためか、このルールは半年ほどで撤廃されました。

ところがところが2年ぐらいしてからルールがまた変わり、2019年6月現在ではアカウントを伝えることが再度禁止になったようです。

Office Home and Business Premiumの再インストールができない

…うん、本音では窓口の人だって紐付いてるアカウント伝えてさっと終わらせたいんだよ(´・ω・`)

なので正規品かどうか確実に知るためには、対応ルールが社内で変わるまで待つしかないのです。

ちなみにOfficeのプロダクトキーは「インストールのサポート上で必要となる」という理由からチャット上への入力OK(2019年7月9日確認)



怪しいショップの特徴

no-image

えー…じゃ海賊版かどうか見分ける方法ってないの?

no-image

…まぁそういうことになる。Microsoftでもわからないんだもの

no-image

それなら、ニセモノを売るショップの見分け方とかはないの?

no-image

あ、それならある。これ知っておけば多分ニセモノは引き当てないんじゃないかな?

見分け方としては、

・日本に実在する家電量販店が出品しているか
・返品について詳細に書いてるか

これがポイントになるかと思われます。今回はこの製品を例に挙げて説明しましょう。

パッケージも正規品のDSP版と同じで、パーツが付属することから正規品っぽいです。

Amazonのレビュー内に「DSP版なのにパッケージのインストールガイドに『OEM』って表記がある!怪しい!」ってありましたがこれは間違い。

DSP版自体がOEMの一種といっていいのでDSP版にもOEMって表記はあります(手元のパッケージにて確認)

Windows 10 Proにしては安いですが、価格帯だけ見ると怪しいと決めつけるには難しいと言えるでしょう。

しかーし、この商品を販売してるショップそのものがとっても怪しいのです。

Amazon出品者プロフィール:電コン堂

聞いたことない名前です。検索しても出てこない。

で、このショップ見たら明らかに怪しいのが住所。

住所をみたら明らかに日本のものではありません。「GB」ってあるからグレートブリテン(イギリス)かな?

そして、返品についてのルールも

たった1行リンクが張られてるだけ!

もう1件別のショップも見てみましょう。こっちはもっと強烈です。

Amazon出品者プロフィール:キリンソフト

こちらも返品についてはたった1行のリンクだけ。

住所こそ日本に実在する住所ですが、不動産業者のページをみたら個人向けアパートでした。

タケモトビル | 物件情報 | アクセルホーム

そして電話番号。最初に「+44」ってありますが、これはイギリスの電話番号(日本なら「+81」)

で、運営元の「京安商事」ってところ、サイト見つけたのですが、なんかスゲー怪しい学校やってます。

幸せの学校。一期募集スタート

香ばしさハンパネーな!!

住所も住所で、ストリートビューで見たらどう見てもただの年季の入った住宅。ここでなにやってるんだろう…

ちなみに旧サイトと思わしきものを発見。Wordpress使ってこの出来。

HTML分かる方は是非ソースを見ていただきたい。多分笑うと思う。

こんな感じで販売元がめちゃくちゃ怪しい場合があります。カートに入れる前に販売業者をチェックしておきましょう。

そして今度はちゃんとしたお店の例。

これを出品しているお店はというと、

販売元がAmazon公式とアプライドという九州地方を中心に展開している量販店です。

Amazon出品者プロフィール:アプライド

Amazon公式は別として、アプライドのショップ情報を見ると、さっきの怪しいところとは雲泥の差。

住所とかだけじゃなく、配送について細かく書いています。

返品についても1行だけで済まさず、マーケットプレイス保証や、返品の連絡先までシッカリ書いてます。

公式サイトももちろん存在。

パソコン・自作パソコンとPCパーツの通販 アプライドネット

中古品を出品してる方が居ますがこれは論外。パーツ付属しないってライセンス違反ですからそんなもの販売するところは確実にアウトです。

これは他のPCソフト等を販売するショップにも言えます。エディオンやECカレントなどの有名どころなら問題ないでしょう。

万が一、有名店になりすまして販売してた場合も、購入元に問い合わせれば一発でバレます。

しかしこれも過信は禁物。

返品ルールを他のショップからコピペしてパクってくる可能性もありますので、実在するショップかどうかも併せて確認するとよいでしょう。

以前「株式会社ヒロタ」って海賊版売るショップ見に行ったって記事を書きました。

非正規品Officeを販売する「株式会社ヒロタ」について調べてみた

で、住所を見たら、明らかにショップなんぞやってなさそうな安アパートだったりすることが多々あります。

怪しいなーと思ったら、ストリートビューで住所を確認してみるのもありです。