[ICL体験記:3]眼科での検査内容

ICL受けて視力が回復したって目を使いすぎれば疲れます。こういうとき目を温めるやつを持っておくとオススメです。『なー』です。

こういうのもコンタクトつけたままだと使えませんが、ICLならヘーキです。

今回は、ICLの手術前の申し込みや眼科での検査内容を書いていきます。

目の検査を受けた

2017年7月、ICLのことを知って半年ほど経過したところでした。

まだICLの知名度が低く、現段階ではライセンスを持ったお医者さんも少ないようです。北海道でも6件、札幌だと4件しかありませんでした。

このうち「高柳眼科クリニック」を受けました。テレフォン人生相談終わった後CMやってるトコね。

予約の時点で伝えられた費用は70万円。消費税込みだと

756,000円

それぐらいの費用がかかることは覚悟のうえで予約をしました。

まず、ICLが適用できるかどうか判断するために、視力検査を受ける必要があります。

今まで目の検査というと、トップの絵のように、片目を隠して測る簡易的なものしか経験したことがありませんでした。

ましてや眼科にかかったことはいままで一度もなかったので、本格的な検査は今回が初めてでした。



視力検査

まずは片目ずつ機械の中を覗き見て、気球の写真を見る視力検査。

レンズをのぞき込むと…

こんな感じの気球が見えます。この大きさの気球を射貫けば視力は1.0気球を見るようにしていると、自動でピントが合い始め、視力がわかります。

眼圧検査

機械をのぞき込むようにして中にある緑色の光を見つづけます。すると突然、目に風が吹くのです。ポンッって感じで一瞬だけ。

これで眼圧(緑内障のリスクなどにかかわる)を測ります。事前に説明を受けていても思わず目を閉じてのけぞります。

検査にあたり、お医者さんに頭とマブタを抑えてもらって撮影しました。へたれですわ僕…

視力検査(再び)

視力検査としてはおなじみランドルト環による検査。レンズをセットできる眼鏡をかけて、色々な度数のレンズを眼鏡につけて視力確認。

「C」のような形のランドルト環を見て空いている方向を答えます。これで目の中に入れるレンズの度数を決めます。


高田メガネ オリジナル商品

こういう眼鏡形状のやつに色々な度数のレンズをはめて自分に合ったレンズを見つけます。眼科だからこその機材。

問診

院長自ら目のチェックと検査結果報告、そして何故ICLを受けようとしたのか質問を受けます。

院長室は薄暗く、壁からデスクまで一面ブラウンの色調。

海外の雑誌がたくさん置いてあり、院長室というより広めの書斎といったほうがしっくりくる。さぞ儲かっている(それだけの技量がある)んだろうなぁと思いました。

そんな部屋に目を撮影するカメラがあり、目の状態をチェックされました。ここで網膜などを院長が自ら診ました。特に異常がなかったので問診へ。

院長「視力の矯正方法としては眼鏡、コンタクトがありますけど、何故ICLを受けようと決意したのですか?」

僕「眼鏡がなくなると生活に支障が出てしまうためです。コンタクトは内皮細胞減少のリスクや、メンテナンスの費用がかさむことが嫌でした。」

(本当は眼鏡が似合わないからなんだけどなんだけどね)

院長「なるほど!矯正方法としてはレーシックがありますが、こっちにしなかった理由はありますか?」

僕「(試されてるな…)レーシックは視力が低下したり、視界がぼやけるなどの症状が出てくると聞いているので、避けました」

院長「あなたの言うとおり、レーシックは10年前に受ける人が多かったんですけど、ブームに手術した人が今になって白内障や視力が低下して再手術が必要になって訪れるケースが多いんですよ。よく勉強してますね!」

僕「あ、ありがとうございます(照れるなぁ)」

院長「人間の体って、ケガしても自然治癒しようとするでしょ?レーシックって角膜を削るわけだから、それと同じように削った角膜も元に戻ろうとするわけ。それで視力が手術前に戻ってしまうのよ」

僕「な、なるほど…(いきなりフランクになったな)」

院長「で、もう一度手術を受けて削ったりする場合もある。そういった危険性が広まり始めて、今ではレーシックを受ける人は激減しています」

僕「オルソケラトロジーも考えたのですが、これは結局元に戻ってしまうのですよね?」

※オルソケラトロジー…レンズを装着して寝ることで、角膜にクセをつけて日中の視力を上げる方法。一時的なものなので時間が経つと視力は戻る

院長「オルソケラトロジーは視力が固定される10代までに近視予防でやっておくもので、成人した人がやっても効果が薄いんですよ」

僕「なるほど…そう考えると、ICLしかないかなーと思うんですよね。」

院長「うーん、でも君の場合、ICLを受けることのできるガイドラインをオーバーしているんですよ。もっと目が悪い人向けのものだからね」

僕「あぁ…確かに日常は裸眼で過ごせてますからね…」

院長「君の場合は0.2だった。良いとはいえない。生活も不自由しているでしょう。でもこのまま手術を受けると『見えすぎてしまう』可能性がある。過矯正になって近くの物が見えなくなる可能性があるのよ。」

僕「『目が悪い人の中では良い方』なんですね…」

院長「そうそう。そうなってくると合うレンズがなくて手術ができない可能性がある。ここは知っておいて。瞳の撮影をしてから今日は終わります」



瞳の撮影

問診後、今度は瞳の撮影をします。巨大な機械で撮影。黒い椅子に座って寝かされました。こういうやつです。


CATALYS® PRECISION LASER SYSTEM

黒い瞼と目尻にカップをはめ込み、目を閉じられない用にして撮影します。

上のカタログから引用。

左の絵のカップに水を入れますが、カップの底は空いており、2枚目の画像のように眼球でフタをする形になります。3枚目のようにカップにカメラを入れて撮影します。

そのままでは痛いので、麻酔(目薬)をします。麻酔入れた時点で目を自力で開けられなくなり、強烈に眠いときのように目が勝手に閉じてきます。

撮影時、「カメラをまっすぐ見てくださーい」と言われますが、

マトモに見られません。

とにかく大変です。だって水が波打っていて、カメラがどこかわからないんですもの。

加えてカップをつけられている異物感から、目が上方向にそれていき、自分の意志に反してあらぬ方向に目が動いてしまうのです。

角膜の部分だけ段差が微妙にあるので、あらぬ方向に目を動かすと、カップの底から水が漏れてしまいます。

検査終了

相当に苦労しましたが、最初の検査終了。

この日の会計は1,080円でした。手術となると75万円と、じつに750倍の費用がかかることを考えると屁のつっぱりにもならない額です。

……冷静に考えて750倍ってすごい数字だよね。

後日、視力の再検査を行い、前回と大きく視力が変わっていないか検査します。検査の結果と、僕にあうレンズが用意できるかどうかが決まります。

検査結果は…

最も薄いレンズが用意できるとのことで手術決定!!

このレンズを取り寄せるまでに1ヶ月かかるとのことなので、9月中旬にさしかかる頃に予約をいれました。

やったー!!…と喜んでもいられません。手術受けられるということは75万円の支払いが確定したのですから。

ここでこんなにカネ使って良いのか…もっと違うことに使った方が有益なのでは…

という考えが幾度もよぎりました。手術の予約を入れたときも、最初から最後まで迷いながら予約を決めました。

高額な手術を決めたことへの後悔

ちょっと冷静に考えてほしいのですが、75万円あったら何に使いますか?

友人曰く「中古でいい車買うわ」ということでした。確かにキャッシュで一括で買えてしまえます。

海外旅行も余裕で行けます。イタリアまでジョジョ5部におけるジョルノ一行の旅路を辿ることだってできたわけです。

あるいは、ニューオリンズに行ってプリザベーション・ホールまでジャズを聴きに行ったり、ルイ・アームストロングの生家を観光することもできたのです。

僕はそれを目に使った。眼鏡で生活していくなら上に挙げたことができた。

本当にそれで良かったのか。手術後の数日までそんな考えが頭にありました。なんとまぁ女々しい。

そんな煮え切らない僕でしたが、申し込んでしまったからにはもう後に引けません。

次回は手術の内容を書いていきます。