半信半疑で「ストレングスファインダー」を受けてみた

きっと何者にもなれないお前達に告げる。『なー』です。

「ストレングスファインダー」という書籍が話題らしいですね。

才能と書いて「じぶん」。「終焉ヘ誘ウ螺旋ノ檻(ジャイルボルテクス)」といい勝負の読み方じゃあないですか?

そもそも才能(じぶん)に目覚めるって何だろう。「我は汝、汝は我。汝、己が双眸を見開きて今こそ発せよ。ペルソナッ!」みたいな感じ?

札幌の書店では長い期間平積みされて、けっこう売れているようです。僕もペルソナ使いになれるならすぐにでもやりますよ。

職業や性格の適性なぞ信用できるものか

この診断系のテストに対する先入観は
「うさんくせえ」
です。

学生時代や転職のためハローワークに言ったときに職業適性検査やったことありますが、当たるかどうかさておき望んだ結果になったことはないです。

でも、この本の狙いは「職業適性ではなく強み(ストレングス)」を見つけることにあるらしいですね。

最初にこの本を知ってから5ヶ月ぐらい経過し、転職や独立を考えるようになったので検査受けてみてもいいかなぁと思うようになりました。

楽天の期間限定ポイントが貯まっており、その時点で買うものが思いつかなかったから、楽天ブックスでお買い上げ。

表紙のソデ部分にストレングス・ファインダーを考えた人の紹介がありました。

ドナルド・O・クリフトン…調べてもあまり情報が出てこない。著者のトム・ラスもあまりヒットしない。ストレングス・ファインダーって1800万人が受けた試験ですってよ?

そんなスゴイ検査なら検査名や研究者ともどもWikipediaに載っててもいいはずですが英語版ウィキペディアに名前があるだけで、内容はPC環境でたった3行。

Donald O.Clifton – Wikipedia

創価学会の世界中の会員数を圧倒的に上回る人数が受けてるのに、日本のWikipediaには項目すらない。

池田大作ですら無駄に多言語に充実した項目があるというのに…

Daisaku Ikeda – Wikipedia

この時点で「楽天ポイントをドブに捨てたか?」と超早くも後悔気味です。序章を読み終えるとWeb上で強みを診断するように手順がかかれています。

使い切りのアクセスコードが封入されており、一度使うと、この本には価値がなくなる…つまりはブックオフに売ることもできなくなるのです。

巻末にある袋とじを明けてアクセスコードを見てみましょう。

……とりあえず器用さに欠けることは間違いない。



アクセスしてテストを受けてみました

テストを受けることで「責任感」「社交性」「学習欲」などといった34の項目から、どのような強みもっているか該当しそうなものが5つピックアップされます。

「あなたは社会のゴミです。強みなんて毛ほどもありません。余計なCO2を生み出して地球環境を汚すだけなので自殺しましょう」

…ぐらいの過激な内容に少し期待しましたが、そういったことはなく必ずなにかしらの強みが出てくるよう診断されます。

例えば社交性が高いという強みが出た場合

あなたは社交性が高いです。知らない人に近づくことを楽しみ、はじめの一歩を踏み出して関係を作ることに満足を得ます。

といった内容と、社交性が高い人のエピソード、「できるだけ人の名前を覚えるように心がけましょう」といった行動アイデアが書かれています。

…どの項目もわかりにくい翻訳のためけっこう読むのに苦労します。

「あなたは社交性が高いフレンズさんなんだね!知らない人にも自分から近づいて、誰とでも仲良くなれるんだね!すっごーい!」

…ぐらいにかみ砕いてくれたらわかりやすいのになぁと。

本に記載されているURLにアクセスするとこのようなページが表示されます。

右上の「アクセスコード」を選択して進むとコード入力画面が表示されます。けっこう見落としやすい。

なにやら2時間後にメンテが始まるようですが、テストは30分かからず終わりましたから大丈夫でした。

アカウントの登録が完了後は、言語を選択し進みます。

右上の

「マイ強み」

という珍妙な翻訳から一抹の不安がありますが、進みます。

注意書き。地味に重要なのは回答が20秒以内に制限されていること。直感で回答した方が正確な内容が出るからだとか。

回答中にトラックボールマウスの電池が切れそうになったので大急ぎで充電ケーブルを繋ぎました。

このテストはコード1つ(本1冊)につき1回しか受けられないため、何物にも邪魔されない環境が必須です。

初っぱなから珍妙な質問。なんだこれ?と思ったら人種差別の表現?を防ぐためみたいですね。

わかりやすい例が表示され、いよいよ本検査がスタートします。ここからこんな感じで質問が始まります。

 

……そして襲い来る意味のわからねぇ翻訳による出題


「誰からも好かれる」「人から敬愛される」……意味同じじゃないの?


「人生を見物している」…だらだら生きているみたいなニュアンス?


じっくり読んだら意味はわかる。回答時間は20秒だけどな!(20秒過ぎると次の質問が表示されます。)

言葉の意味を推測しながら回答すること177問。結果が出ました。

僕の「マイ強み」ベスト5はこれでした

言葉の意味を推測しながら回答すること177問。結果が出ました。

1.最上思考
2.活発性
3.指令性
4.分析思考
5.着想

でした。

順に見ていきます。例によってエキサイト翻訳級にわかりにくい内容のため、かみ砕いてみます。

最上志向

これは欠点を克服するよりも強みを伸ばして最高の結果を目指す人の考え方。自分の得意とすることを他の人に教えたりすることに長けているようです。

書籍では人の強みを見つけることが得意で、コーチングする職業をオススメしてました。確かにPCなどについて人に教えることはけっこう好きです。

また自分の弱点を直すことよりも、強みを伸ばし活かしてくれる人を求め、得意とする分野に取り組んでもトップランカーになるまで満足しないとのこと。

僕は完璧主義な傾向にあるので納得といえば納得な結果。強みを伸ばすという点も、「人には得意不得意がある」という僕の考えを表した結果なんじゃあないかなと思います。

活発性

あれこれ考えるより「とりあえず行動する」という考えの人がこの結果になるらしい。

これはちょっと意外。慎重すぎて行動できない人間だとばっかり思ってました。あしたから頑張る的な。

それでも「行動しないことには始まらない」と根っこではずっと考えていたので、今回の検査でこれが出たんじゃないかなぁと思います。

「試してみることに失敗はない」というやつですね。名著「仕事は楽しいかね?」にあったやつ。

…というか行動力がなかったら会社を訴えることもなければ京都に1人で突撃することもなかったよなぁ…

指令性

しれぇ!主導権を握りたがる人がこれになるとのこと。

単なるイエスマンではなく、相手がどのような立場であろうと対立を恐れずハッキリ物を言う組織としてはものすごくめんどくさい才能です。

これもちょっと意外です。てっきり参謀役の方が似合っていると思っていたので…

でもハッキリ物を言うのは間違いないです。上司とかでも筋が通ってなければ躊躇なく反論するので「口答えするな」と何度言われたことか…

分析思考

文字通りデータを分析することを得意とする才能です。これはわかりやすいデータ至上主義。なにごとにも理由を求めるこれまた組織ではめんどくさい才能です。

僕の場合「一般常識」とか「社会人のルール」など抽象的な物に対して、合理性がなかった場合に食ってかかりますからね。

データがない情報はあまり信用せず、データやソースなどを裏付けを求めます。「ほうほう。で、エビデンスは?」ってちょくちょく聞く人間なので納得です。

着想

独創性が強く「その発想はなかったわ」となるアイデアを思いついたり斬新なアイデアを好み、自由に考えることを得意とする才能です。独特の感性を持つとは昔から言われ続けてますからこれは納得。

おかげで「社会人の常識」の意味がわからず苦労してるんですがねw

総評

強みというよりかは「自分がどういう人間か」再確認できるため、けっこう楽しめました。

「俺に長所は一つもない」と思ってしまうほどに自尊心が著しく消失してしまった方は是非受けることをオススメします。

逆に「俺はアイデアをポンポン思いつく」「人にものを教えるのが好き」など、強みを自覚している人には、2,000円ほどの価値はないと思います。

ただ、自分が何者かよくわからない、迷いがある方は、受けることで1つの転機になるかもしれません。

ちなみに検査で表示されるマイ強みは5項目まで。それ以降を表示する場合は

69ドル(約7,500円)かかります

強みだけ知って、それを伸ばしていけば良いと思ってますから、これはいらねーとおもうのですよ。もっと違うことにお金使えばいいと思います。

近くの書店を見てみましたが、相変わらずけっこう売れてます。

この新版が売れることによって、ドナルド・O・クリフトンさん及びトム・ラスさんの知名度が池田大作センセーを上回りますように…w