【ホポチュニティーノックスIPA】飲んだ瞬間から苦ッ…って – ビールを知った僕は #2

ハロー、おかえり同志。

今回はCALDERA BREWING COMPANYカルデラブリューイングカンパニーから販売されている「HOPPORTUNITY KNOCKS ホポチュニティーノックス IPA.」をレビューしますよ。

おそらくごく一部のビールガチ勢の方以外はなにそれ?って聞いたこともないビールだと思います。

これも前回の「なまらにがいビール」同様に麦酒停で飲んだものです。

今回紹介するビール、楽天で検索しても一切出てこず、Amazonに至っては日本のみならずアメリカのAmazon.comでも販売されていないのです。

公式サイトを見てみましたが、日本で正規ルートで買うなら麦酒停のオーナーであるフレッドさんが経営している「えぞ麦酒」しかないようです。

こうしてレビューを書くにあたり販売ルートを調べてみましたが、ヒジョーにレアなビールだった…

つうかビール初心者が手を出すものでは絶対ないよね。

コレを試金石として勧めてきたことについての疑問は大いにありますが、直前のなまらにがいビールと比較しながら飲んでみます。

ビールの概要

DATA

※缶に記載されている情報および公式サイトより引用

・内容量:12floz(355ml)
・アルコール度数:6.8%
・原産国:アメリカ(オレゴン州アシュランド)
・IBU(国際苦味単位):100+
・ホップ品種:センテニアル
・モルト:プレミアム2-ROW、ミュンヘン、クリスタル
・SRM(色度数):14

ビール初心者故にIBU以降の内容は調べるまで知りませんでした。

IBUは苦みの度数を指し、日本で広く流通しているビールだと黒ラベルが21、ヱビスが25です。

んなもんで、このIBU100超という数字から苦みが相当強いことがうかがえます。

名前にもあるとおり、このビールはIPAに分類されますから苦みについては覚悟を決めています。

IPAとは(クリックで展開)

IPAとは「India Pale Ale(インディアペールエール)」の略。

アルコール度数が高く、ホップを大量にぶち込んで作っているため、他のビールと比べて香りと苦みがかなり強いのが特徴。

原型となった「ペールエール」は、ブラウンエールや黒ビールと比較し、色が薄いことが語源。

「India」とついているがインドではなく18世紀中頃の大英帝国発祥で、元々の名称はペールエールを元にした「オクトーバー・ビール」。

当時イギリスの植民地だったインドにビールを輸出するものの、航海が長い(5ヶ月ぐらいかかる)のでビールが痛み、届く頃にはマズくなってます。

なんせ当時って冷蔵も低温殺菌もありませんからね。

そんな中でオクトーバー・ビールはアルコール度数が高く、ホップを大量に使っており防腐作用が他のビールよりあったので現地でも美味しく飲めました。

これがインドで人気となり、19世紀中頃にはイギリス本国でもインドのペールエールということで「インディア・ペールエール」と呼ばれ人気を博しました。

そこから様々な国に輸出されていき、世界中でIPAが作られるようになり今日に至ります。

勘違いされがちですが、長い航海に耐えうる前提として輸出向けに新しく作られたものではなかったりしますキリン見てるか?

そこまでしてビールを持込む背景にはイギリス人が単にアル中だったわけではなく、当時のインドは急激に開発が進み、衛生面が特に酷い時期で生水が飲めなかったことがあります。

ヨーロッパでは古来から生水が飲めない地域では、アルコールが入って消毒がなされたビールやワインが飲み水だったのです(子供でも飲む)。

コレラとかペストとか経口感染しますから必要な措置だったのでしょう…昔の人は肝臓が頑丈でしたのね。

ホップやモルトの産地にミュンヘンって表記があることからドイツ産の麦芽が入ってるんだということが現段階の知識でもわかります。

SRMは色の濃さを表す数値であり、日本でイメージするビールといえば4以下の黄色いやつ。

しばしば琥珀色と呼ばれるあたりが12~18、真っ黒いビールだと40になります。

このビールのSRMは14なので、日本人からしたらちょっと濃い色に感じるかもしれません。

飲んでみた

IPAだし苦みの数値も高いので、相当苦いのだろうと覚悟を決めて口に含みます。

とはいえ、1つ前になまらにがいビールを飲んでいるので苦みに対する恐怖はないです。

で、飲んでみたところすぐに「あ、これ苦いね」ってすぐにわかるぐらい強烈な苦み。

口の中で心地よくも超強い苦みを感じることができ、後に残らずスっと消えていきます。

苦みや濃さと爽やかさがうまく両立されているようで、かなり完成度は高く感じました。

ただ苦みやホップが濃ゆいんで、長々飲みたいとは思わず早々に飽きて、2杯目は飲まないかな…って感じです。

缶一本分も飲みたいか?といわれるとノー。

よくお墓とか仏壇にお供えするときに見るようなミニサイズ缶ぐらいの量ならちょうどいいかもねって思います。

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黒ラベル
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こういうやつ。

色は「なまらにがいビール」と比べるとチョット濃くなっていますね。

苦さを強調しているという方向性こそ同じなものの、飲んでみると「なまらにがいビール」とは様々な点が異なります。

なまらにがいビールは最初はそうでもないけど、後から苦みが押し寄せてくる感じ。

それに対して今回の「ホポチュニティーノックスIPA」は最初に強烈な苦みが来るものの引いていくのは早いです。

前回同様に一緒に食したのはお通しのチーズとウインナーの乗ったバゲット。

苦みが強いので目の前にあったら食べたくなります…が、苦みが消えるのが早いので苦みを消すためのおつまみは必須ってわけじゃないかなぁ。

やっぱり初心者向けとは到底言えないし、おいしいものの味自体は人を選ぶ部類に入るので評価としては★1寄りですが

オススメ度:★★☆☆☆

ってところでしょう。

そもそもこのビール自体取扱店舗が少ない非常にレアなビールなので「試しに飲んでみて!」と気軽に言えませんがな。

逆を言えばそれだけレアなビールなので、このビールを見かけるようなお店があったら通って色々な種類を味わうと良いでしょう。

店員さんも詳しいこと間違いなしだしね。

いじょ。