労働審判の概要を書いていたら「どういった経緯で労働審判に至ったか知りたい」と感想がありまして、僕が解雇されてから労働審判で決着がつくまでの経緯を書いてみました。
全部1つのエントリに書いたら超長くなるので、細かくまとめてます。
書いてしまうと(記載内容が事実であっても)名誉毀損にあたる可能性があるので、残念ですが社名や個人名は伏せています。
すべての内容は下記記事から参照できます。
入社直後
ソフトウェア開発事業を行う社員50人ほどの会社に、トライアル雇用制度を使って入社しました。
僕はプログラムの実務経験はありませんでしたが、少しだけJavaに触れていたので研修で躓くことなく業務で必要となる基礎的な知識を身につけました。
入社してからは同じチームにプログラムについてとても詳しく、わからないことがあったら気軽に聞ける上司(プロジェクト主任)がいました。
この上司は僕にとっては師匠ともいえる人で、僕の解雇に最後まで反対してくれた人です。
今でもプログラムを書くときはこの人の教えてくれたことが根底にあります。
……このときは素敵な上司もいたため、仕事も楽める余裕を持ってやっていました。
勤務態度も能力にも問題はないと判断され、3ヶ月のトライアル雇用期間を終えて正社員として正式に採用されました。
プロジェクト移動1ヶ月で解雇決定
ところが8月頃から状況が大きく変わり、別のプロジェクトに移動させられました。
このプロジェクトチームは、違う上司(部長)と僕の2人体制でした。
プログラム言語も変わり全然別の内容になったので、やるべきことや不明点を当然聞くのですが、返答の内容というのが
「俺プログラムわからないから俺に聞かないでググってやって」
「Amazonのタイムセール見て忙しいから自分でやるべきことを調べて」
と言った具合で、こいつと仕事して本当に大丈夫なんだろうか?かなり不安でした。
別のプロジェクトに移動した時点で、何を目的にしたプログラムを書けばいいのかという基本的な部分すら知らされない有様。
なんとか仕様書などからやるべきことを調べ上げましたが、入ったばかりの僕一人では作業はなかなか進みません。
扇子で顔を扇ぎながらふんぞり返る部長を横目に連日遅くまで残業しても成果をあげられず…
8月の終わり頃、能力不足によりプロジェクト移動から1ヶ月足らずでクビが決定しました。
解雇だと会社側にも自主退職を促すため、正式な解雇通告より1週間前に会議室で退職勧告を部長からされたとき
「自分が戦力にならないってわかってる?」
「なんで自分から辞めなかったの?頭おかしいの?」
と言われ放題でした。
言われたときは目眩で視界が真っ暗になり、泣きこそしなかったものの解放された後になって悔しくなってきました。
解雇をすんなり受け入れられるはずもなく、その日の帰りと翌日の行きの列車の中で「解雇 無効」といった言葉をGoogleで検索しまくりました。
そこで労働審判を知りました。
手続きが面倒だとかそういったことを考えるよりも、とにかく
仕返しがしたい
という怨念だけで動きはじめました。
会社と闘うことを決意
3日間「不当解雇」について詳しく事例や手続きについて調べて、労働審判が今の自分にとって活用すべき最高の制度であることはわかりました。
今度は弁護士に依頼する必要があります。
弁護士の選び方ですが、弁護士ドットコムから
・若手で労働問題について詳しい人
・通いやすい場所に事務所がある
・初回の相談料が無料
この条件に絞って探しました。
若手というのは労働審判という制度自体が新しいため、長年弁護士としてやっている人よりも若い人の方が詳しいんじゃないかという考えからです。
でも念入りに調べたわけではなく、時間が本当になかったのでほとんど直感で選びました。
当時のスマホのカレンダーを見返したのですが、内容が下の画像です。

正式な解雇通告は9月15日で、解雇通告の予告を兼ねた退職勧告が7日にあり、労働審判を知った日が9日です。そのため猶予は4日。
土日を挟んでいるので大抵の法律事務所が休みなことを考慮すると、弁護士に依頼できる猶予があるのは実質たった2日でした。
なのであまり考えている余裕はなく9月11日に電話で連絡し、予約を9月30日に取り付けました。
詳しい話は当日にすることになりましたが、電話口で
「会社からの書類にサインは絶対にしないでください!一度サインすると撤回できないので解雇に同意するといった書類にはサインしないでください!」
と厳命されました。
このときのアドバイスを聞いたときはサインしないことが重要になるのか?とも思いましたが非常に重要であることを後に知ることとなります。
社長から連日のように恫喝を受けることになるのですが、このアドバイスがあったことで一番やってはいけないことを避けることができました。
会社との争いは次の記事に書いてます。