ハロー、おかえり同士。
このブログでは、会社を解雇されてから労働審判で決着までの実体験を書いています。
今回の内容は、労働審判第二回目の内容です
すべての内容は下記記事から参照できます。
開始直前になって証拠が追加されました
時刻は13時頃、開始時間の30分前に弁護士さんと合流し、控え室に通されました。
開始直前に会社側が業務連絡で僕が送ったメールを証拠品として提出したようで、控え室で内容のコピーを弁護士さんから渡されました。
渡された紙には下記の内容が記載されていました。
送信時間17:00
お疲れ様です。
現在の作業状況についてExcelのファイルに記載しておきました。定時近いですが、作業が完了できていません。
このたった数行の内容です(ちなみに会社の定時退社時刻は17:30)。
これをもとに「定時退社までに作業を完了できなかったということを認めている。だから能力不足での解雇は妥当!」という主張をするようです。
しかし、この日の退社時間は22:30でガッツリ残業していました。
なによりも記録が会社が出したタイムカードに退社時間が残ってるんですよね。
第二回労働審判が行われました
メールを送信したことについて、裁判長から事実確認と意図を聞かれました。
17:00の時点での作業状況の報告であること、22:30まで残業し、作業に一区切りついたところで退社したことを僕の口から直接説明しました。
すると、専務が僕を指さしながらすごいニヤニヤしながら部長とヒソヒソ会話していました。
説明内容から何かを見つけたようですが、僕だけじゃなく委員会の人たちにも大変に失礼な感じです。
僕が説明を終えたタイミングで、
専務「ちょっといいですか?」
と笑顔で手を上げて反論を始めようとしました。
なんかマズいこと言ったかな?と不安になりましたが、裁判長は
裁判長「まぁまぁ今はいいですから」
と制止しました。
労働審判中は勝手に主張することは許されないようです。
先ほど満面の笑みだった専務がものすごい勢いで不機嫌になっていきました。
お互いの主張はこれで終わり、委員会だけで一度話し合いが行われ、双方が退室します。
示談金についての話し合いが始まりました
控え室にもどり、この後の展開について説明を弁護士さんから受けました。
弁護士さん(男)「次呼ばれたときは委員会から解雇が無効かどうか判断されてから、示談金の話になると思います。無効となった場合、いくらを主張するか決めておきましょう」
解雇から、この審判までかかった6ヶ月+数日分の給与にあたる130万円を目標と設定します。交渉時の下げ幅に余裕をもたせるため150万円を提示することになりました。
控え室に戻ってから5分ほど経過し、双方が入室するよう書記官さんから呼び出しがありました。遂に解雇が無効か有効か判断が示されます。
前回の記事に書いた内容が会社から届いた時点で「勝てるだろう」と思っていたものの、確定前なので不安はぬぐえませんでした。
そして下された判断は…
裁判長「委員会としては…解雇は難しかろうという判断です」
この一声で解雇無効、勝利が確定!
言われた瞬間にものすごい開放感がありました。肩の力がスッと抜けてリラックスしたように肩が下がりました。
裁判長「示談金について双方の話を個別に聞こうと思います。会社側は一度退室してください」
会社側退室。こちらから先ほど話し合った金額を提示します。
弁護士さん(男)「解雇から本日までの給与と付加金を含めて、和解する額として150万円を提示します」
金額を伝えると、審判員3人苦笑い。
「多すぎでしょ(笑)」みたいな感じの表情でした。
提示後、すぐに退室しました。
控え室に戻ると、なにやら部長が会社に電話している声が聞こえてきます。
加えて「出せるわけないでしょう!」と、専務のでかい声が隣から聞こえてきました。
というのも札幌地裁の控え室周辺はこんな感じになっています。
すぐ隣の部屋なのですが、札幌地方裁判所の壁は薄く、部屋自体声が響きやすい構造なので隣に声が漏れやすいのです。
入れ替わる形で会社側が入室し、5分ほど待ち僕側も入室しました。
双方がそろったところで和解金について、裁判所からの案が示されました。
裁判長「当委員会としては、会社側が128万円を支払った上で和解としたいと思いますが、双方問題ないでしょうか?」
目標が130万円だったので、この案を聞いたときに完全勝利を確信しました。
こちら側としては当然問題ないことを伝えました。
…しかし、会社の弁護士が
会社弁護士「決済権を持つ人と一度話し合いを行った上で支払いができるか判断したい」
と主張しました。
…あなたのお隣に居る人、専務なんですけど…専務に決裁権ないんですか?
先延ばしされたことがちょっと気になりましたが、余計な主張はせず次回の先延ばしに同意し、決着は来月に持ち越されることになりました。
…ともあれ、労働審判の勝利が確定しました。
第二回労働審判が終わりました
終わる頃には緊張はすっかりなくなり、控え室で労働審判終了後も笑顔で談笑するぐらいに余裕ができました。
僕「正直ずっと不安だったんですけど、裁判長が『解雇が難しい』って言った瞬間、やった!ってなりました!ありがとうございます!」
弁護士さん(女)「言われるまでどきどきしますよね(笑)今回はかなりこちら側に歩みよった見解を出してきましたけど、たぶん解決金をゼロベースで委員会に言ったんじゃないかと思います」
審判員の方々も話しにならないと判断したのですな…
これで2回目の労働審判が終わりです。あとは3回目で完全に決着をつけるだけです。
その日は自分をねぎらうために大通のイシヤカフェでケーキを食べて気持ちよく家に帰りました。
そういうわけで次は労働審判三回目です。